薬学用語解説
タンニン
tannin
作成日: 2024年05月13日
更新日: 2024年05月13日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会
植物起源のポリフェノールで、タンパク質、塩基性物質、金属などと水に難溶性の沈殿を生じる化合物群である。シキミ酸経路で生合成される没食子酸やエラグ酸が糖にエステル結合し、酸や酵素で加水分解されやすい加水分解型タンニンと、酢酸-マロン酸経路とシキミ酸経路の複合経路で生合成されるカテキンやフラボノイド類が複数個結合した縮合型タンニンに大別される。植物界での分布は広く、従来からの収斂作用、皮なめし作用のほか、抗腫瘍活性、抗酸化活性など多彩な生物活性を示すことが明らかになっている。