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薬学用語解説

小児五疳薬
しょうにごかんやく

作成日: 2024年05月13日
更新日: 2024年05月13日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会

小児五疳とは、中国思想の五行説(世の中のあらゆるものは5つの属性に分類でき、その5つが相互に密接な関係を持っているという思想)という基本概念から、漢方理論的に小児の特異体質に適用した考え方。すなわち、いろいろな内因、外因によって五臓(肝臓、心臓、脾臓、肺臓、腎臓)のバランスが乱れ、精神的症状や肉体的症状を起こし、この2つの症状が相互に作用し合う諸症状を総称したものである。これは、現代の虚弱体質・過敏性体質(滲出性体質、自律神経失調症)に近い症状で、「小児直訣」「太平恵民和剤局方」の原点に詳しく解説されている。