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薬学用語解説

虚実
きょじつ
deficiency-excess

作成日: 2024年05月10日
更新日: 2024年05月10日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会

漢方における病態概念のうち、生体の抵抗力(=抗病力)の強弱を虚実(きょじつ)という。ヒトが病気になった時(すなわち生体が病邪に侵されゆがみを受けた時)、これを跳ね返そうとする力「抗病力」は同じ病気であっても異なる。この抗病力が強く充実している状態を「実」、弱く衰えている状態を「虚」といい、診断の目安とし、漢方方剤を使い分ける。虚実に対する治療方針では、実は病邪を専ら攻め、虚に対しては正気(生命力)を補うことを原則としている。