薬学用語解説
曖気
あいき
eructation, belching
作成日: 2024年05月10日
更新日: 2024年05月10日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会
胃に溜まったガスが食道・口腔を経て、音を伴って体外に排出される現象で、通称げっぷ・おくびと呼ばれる。食べ過ぎや炭酸飲料の飲用後に生理的に出ることもあるが、空気嚥下症や胃酸過多症の時に胸やけを伴って出る。酸っぱい液が一緒に逆流する場合は、酸性おくび(呑酸(どんさん))と呼んでいる。酸臭、あるいは腐敗臭を伴うげっぷは病的であり、食道裂孔ヘルニア、胃下垂、胃酸過多、慢性胃炎、胃がん、幽門狭窄症など上部消化管の疾患を疑う必要がある。
高齢者では、慢性萎縮性胃炎や食道裂孔へルニア、胃内容物の排出速度の低下などが原因で、げっぷを起こしやすい。