薬学用語解説
インドール
indole
作成日: 2024年05月10日
更新日: 2024年05月10日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会
ベンゼンがピロールに縮合した芳香族複素環式化合物。融点52℃、沸点253℃の固体。ピロールと同様に塩基性を示さず、反応性も類似している。インドールを有するものとして生体構成成分であるアミノ酸のトリプトファン、神経伝達物質のセロトニン、さらに抗炎症剤のインドメタシン、抗高脂血漿薬のフルバスタチンなどがある。トリプトファンを出発物質とするインドールアルカロイドは天然物に多く存在し、その中には血管収縮作用を持つエルゴタミン、抗がん剤にも用いられるビンクリスチンなどがある。染料であるインジゴもこの骨格を有する。