薬学用語解説
トリテルペン
triterpene
作成日: 2024年05月09日
更新日: 2024年05月09日
生薬天然物部会
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トリテルペンはC15のファルネシル二リン酸(FPP)の2量化で生成するスクワレンを共通の前駆体として生合成されるC30のイソプレノイドである。スクアレンは酸素とNADPHにより2,3-オキシドスクアレンに酸化されこれが環化反応の前駆体となり、環化の仕方によりステロイドとトリテルペンに別れる。トリテルペンは様々な生理活性作用が見出されているが、中でも糖が結合したサポニンであるオタネニンジン中のジンセノシド類、甘草中のグリチルリチン、柴胡中のサイコサポニン類などはきわめて重要な薬理作用を持ち有名である。