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薬学用語解説

非ステロイド性抗炎症薬
nonsteroidal anti-inflammatory drug,NSAID

作成日: 2024年05月09日
更新日: 2024年05月09日
生薬天然物部会
© 公益社団法人日本薬学会

ステロイド構造以外の、抗炎症作用、鎮痛作用、解熱作用を有する薬の総称。非オピオイド鎮痛薬の多くがこれに分類される。プロスタグランジン(PG)類を生成するシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害することが共通の作用機序としてあげられる。COX-1,COX-2両者を阻害する代表的薬物として、イブプロフェン、ピロキシカム、アスピリンなどがある。COX1は胃壁に防御的に働くため、副作用として消化管障害が起こる。COX-2阻害薬(コキシブ系)は、胃への刺激が少ない。頭痛や生理痛、関節痛などさまざまな種類と程度の痛みを軽減するほか、解熱にも使われている。アセトアミノフェンは、臨床用量において抗炎症・抗リウマチ作用が認められないため、NSAIDに含まないことが普通である。