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薬学用語解説

βシート

作成日: 2025年12月19日
更新日: 2025年12月19日
構造活性相関部会
© 公益社団法人日本薬学会

βシートは、タンパク質にみられる代表的な二次構造のひとつで、ペプチド鎖(βストランド)がほぼ伸びきった状態で並び、隣接するストランド同士が水素結合によって結びついたひだ状(プリーツ状)のシート構造である。
水素結合は、あるストランドのカルボニル基(C=O)の酸素原子と、隣のストランドのアミド基(N-H)の水素原子との間に形成される。ストランド同士の並び方により、平行βシート(parallel β-sheet)と逆平行βシート(antiparallel β-sheet)の2種類が存在する。平行型では各鎖のN末端とC末端の方向が同じで、水素結合の幾何がやや歪むのに対し、逆平行型では鎖の向きが逆であり、水素結合がより直線的で強固となる。また、異常に安定化したβシート構造の蓄積はアミロイド形成を引き起こし、アルツハイマー病やプリオン病、パーキンソン病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)など、複数の神経変性疾患に関与することが知られている。