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薬学用語解説

有害反応
ゆうがいはんのう
adverse reaction

作成日: 2025年06月18日
更新日: 2025年06月18日
環境・衛生部会
© 公益社団法人日本薬学会

病気の予防、診断、治療に通常用いられる用量で起こる好ましくない反応であり、薬物との因果関係があるものを指す。一般には有害反応と副作用は同じ意味として扱われているが、望ましくない、不快で毒性のある、潜在的に有害な薬の効果を表わす専門用語としては、薬の有害反応のほうが適切である。薬による重大な有害反応の例として、コルチコステロイド(ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン)や非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs:アスピリン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン)、抗凝固薬(ヘパリン、ワルファリン)による消化性潰瘍または胃からの出血、癌の化学療法薬(シクロホスファミド、メルカプトプリン、メトトレキサート、ビンブラスチン)による白血球産生の減少と感染症のリスク増大、アミノグリコシド系抗生物質(ゲンタマイシン、カナマイシン)による腎障害、抗マラリア薬、抗結核薬(クロロキン、イソニアジド、プリマキン)による貧血などがある。