menu

薬学用語解説

アレルギー性鼻炎
allergic rhinitis

作成日: 2025年06月18日
更新日: 2025年06月18日
環境・衛生部会
© 公益社団法人日本薬学会

発作反復性のくしゃみ、鼻汁過多、鼻閉を三主徴とする鼻アレルギーで、症状が1年中ある場合(通年性)と季節性に症状がある場合とがある。I型アレルギーに分類される。アレルギー性鼻炎の有病率は10~15%と推定されており、スギ花粉症に関しては、近年空中飛散花粉数の増加により患者数が急増しているといわれている。吸入アレルゲンがハウスダスト・ダニの場合は通年性、花粉類の場合は季節性である。通年性では血清総IgE量が高値である。治療・予防では抗原回避・除去が基本であり、原因がハウスダスト(ダニ)の場合は、室内の清掃、ぬいぐるみを持ち込まない、ソファー、じゅうたん等をやめる、空気清浄機を使う等の方法でできるだけダニを除去する。原因がスギ花粉の場合は、飛散の多い日は外出を控える、窓・戸を閉めておく、外出時マスク・メガネを使う、帰宅したら洗眼・うがいをし鼻をかむ等でスギ花粉を回避する。薬物療法として、抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬、ステロイド薬、抗ロイコトリエン薬、抗トロンボキサンA2薬や、漢方薬、抗コリン点鼻薬も効果が認められている。