2021年度受賞者(学会賞)
○ 薬学会賞受賞者
(応募11件、授賞4件)
袖岡 幹子(理化学研究所 主任研究員)
「生物活性分子の合成と機能解析のための新手法」
竹本 佳司(京都大学大学院薬学研究科 教授)
「分子触媒の設計と組織化に基づく高度分子変換技術の創出」
谷川原 祐介(慶應義塾大学医学部 教授)
「薬物治療の最適化をめざす医療薬学研究と医薬品開発への応用」
松崎 勝巳(京都大学大学院薬学研究科 教授)
「膜における複雑な動的分子間相互作用の解明」
○ 学術振興賞受賞者
(応募10件、授賞3件)
第1A部門 有機化学 第1B部門 生薬・天然物化学、医薬品化学
第2部門 分析化学、物理化学、アイソトープ・放射線科学
第3部門 生物化学、微生物科学
第4A部門 薬剤学・製剤学、医療薬学 第4B部門 衛生化学、薬理学
第1B部門
脇本 敏幸(北海道大学大学院薬学研究院 教授)
「海洋生物活性天然物の生合成に関する研究」
第3部門
角田 慎一(神戸学院大学薬学部 教授)
「タンパク質機能改変技術による2型TNF受容体シグナルのユニーク性の解析と創薬応用」
第4A部門
小柳 悟(九州大学大学院薬学研究院 教授)
「病態・薬効の概日変動メカニズムを基盤にした時間薬剤学研究」
○ 奨励賞受賞者
(応募13件、授賞8件)
伊藤 寛晃(東京大学大学院薬学系研究科 助教)
「ペプチド系複雑天然物の全合成を基盤とした機能解明・新機能分子創出」
草森 浩輔(東京理科大学薬学部 助教)
「細胞間相互作用制御に基づいた次世代型細胞治療法の開発」
佐藤 伸一(東北大学学際科学フロンティア研究所 助教)
「チロシン残基化学修飾法の開発による生体機能の解明」
佐藤 悠介(北海道大学大学院薬学研究院 助教)
「脂質分子デザインに基づく核酸搭載脂質ナノ粒子製剤の開発」
高山 健太郎(京都薬科大学 准教授)
「ペプチドツールの開発が駆動する内分泌・代謝関連分子の機能解明」
野田 秀俊(微生物化学研究会 主任研究員)
「未開拓ケミカルスペースを志向した触媒反応の開発」
原田 慎吾(千葉大学大学院薬学研究院 講師)
「金属カルベン種の新しい反応特性の開拓と合成展開」
平田 祐介(東北大学大学院薬学研究科 助教)
「トランス脂肪酸関連疾患の分子病態基盤の解明」
○ 創薬科学賞受賞者
(応募1件、授賞1件)
「AMPA型グルタミン酸受容体拮抗剤ペランパネルの創薬研究」
長戸 哲(エーザイ株式会社 知的財産部 ディレクター)
花田 敬久(エーザイ株式会社 メディスン開発センター戦略企画推進部シニアディレクター)
上野 貢嗣(エーザイ株式会社 知的財産部 特許第一グループ ディレクター)
上野 正孝(エーザイ株式会社 DTIE事業部 ディレクター)
竹中 理(エーザイ株式会社 メディスン開発センター
クリニカルファーマコロジーサイエンス部クリニカルM&Sグループ グループ長)
受賞理由
ペランパネルは、グルタミン酸受容体のうちAMPA受容体を選択的非競合的に抑制するファースト・イン・クラスの抗てんかん薬である。1980年代より神経興奮を担うグルタミン酸受容体は重要な創薬標的として認識されてきたにもかかわらず医薬品の創製には至らなかった。しかし本研究者らはHTSより得られたリード化合物を構造最適化することにより経口吸収性、脳移行性、薬物動態、サブタイプ選択性等を改善し、副作用との乖離が難しいとされるグルタミン酸受容体を直接ターゲットとする世界初の薬剤の創製・開発に成功し、本薬剤は現在世界60ヶ国以上で使われている。以上の事より本研究は日本薬学会創薬科学賞を受賞するに値すると判断した。
○ 功労賞受賞者
髙柳 輝夫(ヒューマンサイエンス振興財団 理事長)
○ 佐藤記念国内賞受賞者
(応募2件、授賞1件)
大井 一弥(鈴鹿医療科学大学薬学部 教授)
「ヒト皮膚における乾燥皮膚発現要因と治療法に関する研究」