第145年会ハイライト集
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ヒト膵臓がん細胞株のがん幹細胞性に着目した時計遺伝子の機能解析 肝細胞がんの治療抵抗性の克服に向けたモノカルボン酸輸送担体を標的とする新規治療戦略 スタチン系薬のアルブミン結合性における動物種差 39 医療系-医療薬学 医療系-医療薬学 医療系-社会薬学 28P-pm478S 28P-am481S 27P-pm457S 〔九大院薬〕財津 織音 〔北大院薬〕向井 悠斗 〔山口東京理大薬〕山内 荘摩 膵がんは薬が効きにくく、治療が困難な病気です。本研究にて私は、この原因と考えられる分子を新たに同定しました。この分子は「時計遺伝子」と呼ばれる、通常は私達の体内時計を維持する働きをしていますが、膵がん細胞内のこの分子を減らすと、薬が効きやすい腫瘍へと変化しました。画期的な治療薬開発に繋げる予定です。 肝がん治療に用いられる一部の抗がん剤では、効果が想定通り発揮されない治療抵抗性が半数以上の症例で見られ、薬物治療における重要な課題となっています。そこで私たちはがん細胞のエネルギー源である乳酸に着目しました。複数の乳酸輸送担体を同時に阻害する新たな戦略により、薬物治療の効果改善を目指します。 新薬開発の過程では、細胞や小動物での研究結果から患者さんへの効果を予測します。この時、動物とヒトで薬の効果に違いが出ることがあります。私は血液中の「アルブミン」の種差が、この違いを生む重要なタンパク質であることを明らかにしました。これは新薬開発の成功率を左右する新機軸的発見であると考えています。 #がん幹細胞 #時計遺伝子 #治療抵抗性 #肝がん #治療抵抗性 #乳酸輸送担体 #アルブミン #種差 #医薬品開発 時計遺伝子が膵がんの抗がん剤効果を弱める 肝がん薬物治療の効果を改善する新規戦略⁈ 薬の効果や安全性に影響?種差を解明! 一般学術発表 ハイライト要旨

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