20Sプロテアソーム活性化物質の発見を目指した天然物スクリーニング 麦角アルカロイド生合成における不均化酵素の発見 麹菌を宿主としたグリチルリチンの異種生産 25 化学系-生薬学・天然物化学 化学系-生薬学・天然物化学 化学系-生薬学・天然物化学 28P-am131S 28-13-pm06S 28-13-pm02S 〔熊本大薬〕和唐 将大 〔静岡県大薬〕鈴木 亮大 〔東北大院薬〕平林 薫歩 プロテアソームは、細胞内のタンパク質分解を担う重要な酵素複合体です。プロテアソームを活性化させ、細胞内の不要なタンパク質の分解を促進させる化合物は神経変性疾患の治療薬になると考えられています。そこで本研究では、プロテアソームを活性化させる天然物を探索し、その作用を調べました。 麦角アルカロイドとは主に麦角菌などが産生する窒素含有化合物の総称です。これらが産生される際には同一の共通中間体を経由することが知られていますが、今回我々はこれまでに報告されている酵素とは全く異なる酵素がこの共通中間体の生合成を行うことを発見し、その特異な酵素機能の解明に取り組みました。 生薬カンゾウの有効成分であるグリチルリチン(GR)は、医薬品等に利用される重要天然物です。一方で、カンゾウの供給は輸入に依存しており不安定な状況です。そこでGRの微生物生産が研究されています。本研究では、植物由来のGR生合成遺伝子を利用して、産業応用実績が豊富な麹菌でGRの生産に初めて成功しました。 #天然物 #プロテアソーム #神経変性疾患 #麦角アルカロイド #chanoclavine-l aldehyde #生合成 #植物天然物 #グリチルリチン #麹菌異種生産 タンパク質の分解を促進させる天然物の探索 全く異なる酵素で同じ化合物を作る不思議 植物天然物グリチルリチンを麹菌でつくる 一般学術発表 ハイライト要旨
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