◆巻頭言 創薬精神について ◆創薬最前線 大鵬薬品工業の創薬力 〜がんの克服へ向けた創薬トランスフォーメーション〜 ◆WINDOW ボストンのバイオテック産業を取り巻く最新状況 ◆ESSAY 【特集】新しいモダリティとして注目を浴びる分解創薬 ・分解創薬の特集にあたって ・標的タンパク質分解誘導:KRAS G12D分解薬の創出 ・サリドマイドおよび類縁体の分子糊分解薬 ・RNA分解分子(RIBOTAC)の開発経緯とin vivo実験への応用 ・標的タンパク質分解誘導剤探索プラットフォーム RaPPIDSTM ◆SEMINAR ホウ素中性子捕捉療法の適用範囲拡大を目指した代謝制御型薬物送達システム ◆Coffee Break メディシナルケミストリーシンポジウムにおける高校生のポスター発表 鈴木 孝禎(大阪大学産業科学研究所)◆REPORT 厚生労働省が進める医療系ベンチャー・トータルサポート事業(MEDISO) 〜支援の変遷とこれからの医療系ベンチャー支援〜 有機合成化学協会編※編集上の都合により、タイトル、掲載等に変更が生じることがあります。178 有機合成化学の魅力とはなんだろうか? 有機合成化学はさまざまな化合物の合成法を提供するため、学術的、産業的に重要な学問の一つである。新規合成法の開発は、有用有機化合物の効率的供給や、これまでにない魅力的な化合物の発見を促すため、人々の福祉に直結し得る。そのため、第一線で活躍している有機合成化学者はその社会的使命を胸に抱き、日々、研究に励んでいる。 有機合成化学の魅力はそれだけなのだろうか? 「ドラマチック有機合成化学 感動の瞬間100」は有機合成化学協会の設立80周年の記念刊行誌であり、これからの有機合成化学を担う学生や若手研究者に有機合成化学の面白さや醍醐味を伝えることを目的としている。現在、第一線で活躍している有機合成化学者がその印象的な研究、研究人生、化学同人/B5判/224ページ・定価2,970円(税込)(2023年7月刊)松本 安正(田辺三菱製薬株式会社)・相川 春夫(東京大学生物有機化学研究室)冨成 祐介(ファイメクス株式会社)研究哲学を赤裸々に語っており、一縄筋にいかない研究が、創意工夫やセレンディピティーによって発展する過程が溢れんばかりの熱量で描かれている。有機合成化学は「驚き」「喜び」、そして「感動」に満ち溢れた、エキサイティングで「ドラマチック」な研究分野であることが本書を通して伝わってくる。 本書は有機合成化学の魅力を知り、大志を抱くうえで重要な参考書となることは想像に難くない。本書を携え、有機合成化学という学問の扉を叩いてみるのはいかがだろうか?野本 貴大・登倉 大貴(東京大学大学院総合文化研究科)内藤 晴夫(エーザイ株式会社)相良 武・荻野 悦夫(大鵬薬品工業株式会社)寒原 裕登(Matchpoint Therapeutics社)石川 稔(東北大学大学院生命科学研究科)早川 昌彦(アステラス製薬株式会社)伊藤 拓水(東京医科大学医学部)倉渕 瑶子(三菱総合研究所) NEXT ISSUE次号予告〔Vol.34 No.4 2024年11月1日発行〕楳窪 成祥(名古屋大学大学院)Copyright © 2024 The Pharmaceutical Society of Japan感動の瞬間100紹介ドラマチック有機合成化学
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