++++++++++9. おわりに67写真3 培地交換作業表2 人の手による培養で作製した細胞と自動培養装置で作製した細胞との比較写真4 細胞観察作業Cell surface markersTri-Lineage DifferentiationTestCell ViabilityPositiveNegativeKey factors in the supernatant⊿PDL (hrs)Manual MSCsConformityCD73CD90CD11bCD34CD45HLA-DRP5~P6ConformityAdipogenesisOsteogenesisChondrogenesisAutomated MSCsConformityPositivePositiveConformity ヒト細胞培養工程の操作手順変更における互換性確認に関するガイドラインによると、実作業の操作手順変更による直接的な影響に関して、例えば、培養加工装置の導入により、これまで人的作業で行われていた培養操作がマニピュレータ等による自動操作に変更された場合、たとえ手作業と同じ培養操作を行っていても、細胞・組織加工製品に与える影響については一定の互換性評価を行う必要があると記載されている。また資材・試薬の自動操作による影響に関しては、これまで人の手で行われていた培養操作における、培養中の細胞・組織を含む容器の移動速度や加速度変化、容器への培地の注液速度の変化が細胞・組織に与える影響を評価することが必要となると記載されている。そのため、人の手による培養での動作をそのままロボットに模倣して動作させてはいるが、検証作業を進めている状況である5)。 本装置で培養した細胞と従来の人の手により培養した細胞との比較では、同等の結果を得ることができている(表2)。 再生医療はこれまで有効な治療法のなかった疾患の治療ができるようになるなど、待ち望まれている新しい治療法であるが、高品質なものを安定的に低コストで提供するには数々の課題がある。とりわけコストに関して、再生医療等製品では、中間製品や最終製品の品質試験として無菌試験はもとより、マイコプラズマ否定試験、ウイルス否定試験、エンドトキシン試験等、高額な費用を要する試験が必要である。本装置開発に伴い、ロットサイズの拡大による製品あたりの品質試験コストの大幅な
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