MEDCHEM NEWS Vol.33 No.3
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研究ユニットトランスレーショナルリサーチユニットKyowa Kirin North America研究所(San Diego)TRマネジメントオフィス研究マネジメントオフィス疾患サイエンス第1研究所疾患サイエンス第2研究所創薬モダリティ第1研究所創薬モダリティ第2研究所創薬基盤研究所分子解析センター医科学薬理部薬物動態研究所安全性研究所戦略品と位置づけた前述の自社創製品(Burosumab、Mogamulizumab、Istradefylline)を最大の医薬品市場である米国を含む海外市場へと上市することができた。Burosumabは独自に開発した完全ヒト抗体作製技術により生み出された抗体医薬品であり、Mogamulizumabは協和発酵が開発した高ADCC(AntibodyDependentCellularCytotoxicity)活性抗体作製技術であるPOTELLIGENT®技術を搭載して作製された。このように当社は独自の技術研究をLife-changingな価値の継続的な創出につなげてきた。これまでに醸成された疾患インテリジェンスや社内外のネットワークを強みとして今後も保持しつつ、サイエンスの進展・融合を踏まえて画期的な創薬技術開発をさらに加速し、グローバルで競争力のあるポートフォリオを形成するための基盤整備として、2021年に組織体制を抜本的に見直した。具体的には、技術研究、疾患サイエンス研究、オープンイノベーション活動をより機動的に連携させるため、これまで細分化されていた研究組織を統合し、「研究ユニット」としての一体運用を開始した(図2)。この統合により、ユニット内でのシナジー効果を追求し、適切なリソース配分を行いながら、研究活動のトータルマネジメントを行うことが可能となっている。 また、当社研究組織の一つである、KyowaKirinNorthAmerica研究所は、UCSD(UniversityofCalifornia,SanDiego)SciencePark内にあるが、同一建物には免疫学における世界最高水準の研究機関であるラホヤ免疫研究所(LaJollaInstituteforImmunology)が入居している。同研究所とは、1988年にキリン(当時、麒麟麦酒株式会社)が設立に大きく関わったことに始まる長期のパートナーシップ関係があり、当社が次世代戦107図1 2030年に向けた協和キリンのビジョン図2 創薬研究に関する協和キリンの研究組織

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