NHONHNHOONHNHHNNHOOOSOOOOOSOS12345FOONOOHNNHNHOOVorinostatClOHHNOHOHNH2OHHDAC2Structure%inhibition(LE)40%@1mM(LE<0.41)NA58%@1mM(LE~0.27)9%@1mM(LE~0.31)4%@1mM(LE~0.45)PanobinostatOHBelinostatOHRomidepsinNHNHは可能であり、採用するフラグメントヒットの選択で最も重要なことは、承認および臨床化合物で報告されているヒドロキサム酸やベンズアミドなどのZincBinderのもつ副作用を伴わずに、中枢移行性のHDAC2阻害剤として開発できる新規ケモタイプを獲得するということであった。3. Fragment Hit to Lead HDAC2に結合したフラグメント3のX線結晶構造解析によると、第一級アミンと第三級アミドのカルボニル基によって触媒亜鉛部位への二座キレート構造を取っており、ポケット入口側のエントランストンネルとポケット奥側のフットポケット部位で得られた他のフラグメントヒットの構造的特長を取り入れることで、結合親和性を大きく改善させることが可能であると考えた(図3a)。まず、フットポケット部のヒットとして得られたフラグメント4の構造を参考にし、4-フルオロフェニル基の間のリンカーを伸ばすことで、芳香環をフラグメント4のアリール基が占める位置と同じ位置に調整し、ジメチルアミド部位を環化させることによって、活性、リガンド効率が改善したOptimizedFragment6(IC50=110μM、LE=0.32)を得た(図3b)。さらに、X線構造を注意深く分析すると、第一級アミンをベンジリックメチレンリンカーと環化させることによって、この結合構造を固定化し、回転可能な結合の数を最小化できると考えた。その結果、置換ピロリジン化合物7は、非環状アナログよりも結合親和性が4倍向上し、リガンド効率もさらに改善した(IC50=26μM、LE=0.35)。この変換は、より効率的なZincBinderをもたらすだけでなく、水素ドナーの数を減少させ、中枢移行性のあるHDAC阻害剤を目指すうえでよい起点となると考えられる。 続いてフラグメントスクリーニングによって得られたフラグメント5のようなエントランストンネルで確認2. FBDDによる新規Zinc Binderの探索 フラグメントスクリーニングは、Astex社のフラグメントライブラリーセット、および既知のZincBinderモチーフに基づくフラグメントのターゲットセットに対して実施した。タンパク質のサーマルシフト(Tm測定)とX線結晶構造解析を組み合わせ、HDAC2の亜鉛触媒部位に結合する35個のヒット化合物が同定された。最初にヒットしたフラグメントのほとんどは、α-アミノベンズアミドやヒドロキサム酸、カルボン酸など、ZincBinderとしてよく知られたものであったが、α-アミノアミド構造を有する興味深いフラグメントヒットも得られた(図2)。 α-アミノアミドフラグメント3は、よく知られたZincBinderよりも亜鉛へのキレート能が弱く、HDAC2に対する阻害活性が低い(IC50=1mM、LE=〜0.27)4)。しかし、筆者らの経験上、フラグメントヒットの時点での活性が弱くても強力なリガンドへと合成展開すること128図1 FDAで承認されたHDAC阻害薬図2 フラグメントスクリーニングヒット化合物No.Zn Binding FragmentFoot PocketEntrance Tunnel
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