MEDCHEM NEWS Vol.33 No.1
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3. 鍵酵素3β-HSDの同定とその欠損による17眼の瞼にあるマイボーム腺は、本研究の結果からイントラクライン器官であることがわかった。歳歳ab低下をきたす疾患である。 本研究では、まず、ヒトおよびマウスにおいて、マイボーム腺の組織形態が加齢によって萎縮や脱落を示すこと、さらには、ステロイドホルモンを局所で産生するイントラクライン機構がマイボーム腺に内在し、その活性が加齢により弱まることをマウスを用いた実験で明らかにした(図2, 図3)4,6)。特に後者では、眼組織切片を用いたイメージング質量分析によりテストステロンがマイボーム腺に蓄積することを示すとともに、放射性同位体標識ステロイド前駆物質を用いたトレーサー実験によりマイボーム腺内でステロイドが合成されることを実証した(図3)4)。MGD 3β-水酸化ステロイド脱水素酵素(3β-hydroxysteroid dehydrogenase:3β-HSD)は、テストステロンをはじエンドクライン図1  エンドクラインとイントラクラインの比較 図2  加齢で委縮するマイボーム腺の組織像図3  マイボーム腺に検出されるステロイドホルモン(a)と本組織に内在するステロイド合成活性とその加齢による減少(b)イントラクライン

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