MEDCHEM NEWS Vol.32 No.3
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)yad/gm(MT-3995)(10)(N=8)MT-3995)(3)(N=7)Eplerenone(100)(N=8)Normal control(N=6)Disease control(N=7)MT-3995)(1)(N=7)15(15(15(MT-3995)(10)(N=8)MT-3995)(3)(N=7)Eplerenone(100)(N=8)Normal control(N=6)Disease control(N=7)MT-3995)(1)(N=7)15(15(15(noitercxEnmubA yranir)yad・gHmmP(BSΔCUAi lU0†0†5. 化合物15(MT-3995)のMR拮抗作用6. まとめ158図5 化合物15(MT-3995)とMRのドッキングモデル図6  アルドステロン注入片腎摘出モデル試験 200015001000500Student’s t-test (#P<0.05, ##P<0.01), Dunnett’s multiple comparison test (*P<0.05, **P<0.01) †Eplerenone 50mg/kg b.i.d.( ):mg/kg/day, p.o.15010050( ):mg/kg/day, p.o.およびLeu938で形成される別方向の疎水性ポケット に入り、疎水性相互作用に関わっていることが予想された13,14)。つまり、4-フルオロフェニル置換基はH12の折り畳みを阻害してはいないが、想定していたようにステロイド型MR拮抗薬7位置換基に相当していることが考えられた。また、1,4-ベンゾオキサジン2位のジメチル基もAla773、Trp806と疎水性相互作用をしていることが予想され、化合物15は両端にある極性官能基の水素結合および疎水性相互作用により強いMR結合活性が認められていると考察された。 MR拮抗作用は、アルドステロンによる転写活性化に対する阻害作用をルシフェラーゼレポーターアッセイで評価した。その結果、15のIC50は256nMであり、スピロノラクトンの8.7nMよりは劣るもののエプレレノンの178nMと同程度であった。次に、アルドステロン注入片腎摘出モデル(原発性アルドステロン症モデル)15)で薬効をエプレレノンと比較した(図6)。このモデルではアルドステロン4週間連続注入により重度高血圧と心臓および腎臓障害を生じるが、15は3, 10mg/kg q.d.投与で用量依存的に血圧低下、および尿中アルブミン排泄抑制作用を示し、また心臓、腎臓の臓器保護作用を示した。一方、エプレレノンは50mg/kg b.i.d.でも有意な効果を示さず、15はエプレレノンよりも低用量で強い薬効を示すことが動物モデルで示された。15の優れた薬物動態が薬効の差につながっていると考えている。 「脂溶性中核構造の両端にMRと相互作用する極性官能基、およびH12の折り畳みを阻害する嵩高い置換基を有するT形化合物がMR拮抗薬になる」という仮説に基づいて新規な非ステロイド型MR拮抗薬を探索した結果、非常に優れたMR選択性と拮抗作用を併せもつ1,4-ベンゾオキサジン-3-オン誘導体15を発見した。15は

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