MEDCHEM NEWS Vol.32 No.2
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・NTD drug discovery BoosterNNHNHNNNHNHNNNONONNNONONNNNNNNNNNONOONNNNN5. 医薬品へのアクセス(ATM)70Fig.3  BoosterによるSAR展開の実例(日本薬学会 第141年会(広島)S29より引用)Fig.4  BoosterによるScaffold Hoppingの実例(日本薬学会 第141年会(広島)S29より引用)DNDI0002673323(SEED)T. cruzi IC50 : 2.71μML. don IC50 >25μML. inf IC50 >8μMCLint in vitro h/r/m : -/-/<7 μL/min/mg.pr・NTD drug discovery BoosterDNDI0001614230(SEED)T. cruzi IC50 : >50μML. don IC50 20.0μMHNClBooster iterationsDNDI0003148170(Contributed by Booster)T. cruzi IC50 : 0.2μML. don IC50 >4.87μML. inf IC50 >2.88μMCLint in vitro h/r/m : 20/-/52 μL/min/mg.prBooster iterationsDNDI0003080223(Contributed by Booster)T. cruzi IC50 : 0.5μML. don IC50 0.4μMPoor PK exposureInformed AnalogingDNDI0003578525(Post-Booster analoging)T. cruzi IC50 : 0.22μML. don IC50 >0.15μML. inf IC50 >0.17μMCLint in vitro h/r/m : 7/6/16 μL/min/mg.pr>95% reduction in parasite load in mouse model of L. inf infection (@ 50mg/kg BID)Informed AnalogingDNDI0003363741(Post-Booster analoging)T. cruzi IC50 : 0.79μML. don IC50 >0.5μMGood PK exposure90% reduction in parasite load in mouse model of T. cru infection (@ 50mg/kg BID)母核構造が大きく変化しながらも、より好ましいプロファイルの化合物に近づいているBoosterの過程がおわかりいただけるであろう。ここにも各社における独自のインシリコスクリーニングが化合物探索において多様性に大きく寄与し、成功裏にスキャホールド・ホッピングにつながったと考えられる。右側の化合物を用いて実施されたマウスのシャーガス病感染モデルにおいては、50mg/kg BIDで寄生虫量が90%減少するという結果が得られている。 ここまで、筆者らの研究開発の最も上流における取り組みについてご紹介してきたが、どんなに良い薬が開発されても、それが患者さんに届き、実際に治療に活用されない限り意味はない。本項では研究開発と同様に、筆者らが注力している医薬品のアクセスについて紹介する。 欧米など他国で承認されている医薬品が、何年経っても日本で手に入らない(承認されない)ことに対し、「ドラッグ・ラグ」という言葉が使われている。私見ではあるが、日本一国のために日本語の申請資料一式を準備する作業がハードルを上げていることは想像に難くない。また昨今、わが国では、抗菌薬をはじめとして必要な医薬品の供給が滞る事態が頻発している。これらは医薬品アクセスの問題の一部であり、必要とする患者さんや医療関係者にとっては由々しき事態である。規模や内容は異なっていても、低・中所得国におけるアクセスの問題も同様である。患者さんはその国で承認されていない医

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