MEDCHEM NEWS Vol.32 No.2
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5. おわりに65AUTHOR 近年、雑誌出版を取り巻く環境は大きく変貌し、誌面の電子化、オープンアクセス化、および二次利用に関して、あらゆる面からの対処が必要となって参りました。公益社団法人日本薬学会医薬化学部会といたしましては、過去に掲載された記事の電子化ならびに二次利用につきまして、著作権の適正な管理・運用をめざし、次のとおり手続きをさせていただきます。 本誌に掲載された記事につきましては、その利用にかかわる著作権(複製権、公衆送信権、翻案権、上映権、譲渡権、二次的著作物の利用に関する権利など著作物の利用上必要な著作権)の行使を日本薬学会に許諾されたものとし、今後発行する本誌に関しましても同様の扱いとさせていただきます。すべての記事について、適当なタイミングでJ-STAGEにおいてオープンアクセス化されること、およびChem-Stationに記事の一部が転載される可能性があることについて、ご了承をお願いいたします。 なお、上記の許諾は、執筆者の著作権(執筆者自身による他誌・書籍への引用や転載など)を制限するものではありません。 過去にご執筆いただきました先生方におかれましても、ご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。 つモダリティーを駆使してチャレンジした経験を活かし、感染症疾患、中でもウイルス疾患を中心に中長期的テーマと位置づける。・ 人工アジュバントベクター細胞技術のような理研で生み出された新規モダリティーを活用してパイプラインを構築して行く。3) 「ターゲット×モダリティー」進化の方向性を探る。 過去、モダリティーの進化が大きな原動力となって創薬の進化を生み出してきた。理研のライフサイエンスに纏わる先端技術を駆使して、この「ターゲット×モダリティー」進化を促進するアプローチにチャレンジする。 理研には、「ターゲット」と「モダリティー」の2つ人工アジュバントベクター細胞(artificial adjuvant vector cells:aAVC) がんの免疫療法で研究が進められている人工細胞。他家細胞(マウス用にはNIH3T3細胞を、ヒト用にはHEK293細 胞)に、CD1d分子のmRNAと標的がん抗原分子のmRNAを遺伝子導入させ、CD1d上にアルファガラクシトシルセ ラミド(α-GalCer)を発現させた細胞。自然免疫と獲得免疫の両方を活性化できるアジュバントとして機能する。 の要素を産み出すサイエンス、テクノロジーが溢れており、独自の着眼点をもってこのパワーを創薬に向けて解き放てば、自から創薬のさらなる進化が実現できるものと確信している。岡﨑寛(おかざき ひろし)1984年千葉大学薬学部修士課程修了。キリンビール入社。ワシントン大学医学部、東京大学医学部留学を経て、1995年医学博士。1994年より医薬探索研究所でGPCRプロジェクトリーダー、1997年基盤技術研究所でポストゲノムプロジェクトリーダー。2000年企画部部長代理、2006年東北支店長。2008年協和発酵キリン統合後 探索研究所所長、2010年海外事業部長、2011年以降、執行役員として海外事業部長、富士リサーチパーク長、研究本部長、研究開発副本部長を経験。2018年協和キリン退任後、バイオベンチャーを経て、2021年現在に至る。公益社団法人日本薬学会医薬化学部会岡﨑 寛(理化学研究所 創薬・医療技術基盤プログラム)Copyright © 2022 The Pharmaceutical Society of JapanCopyright © 2022 The Pharmaceutical Society of Japan著作物利用許諾に関するお願い用語解説

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