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麻薬

 

narcotic drug

もともとはあへんあへん様化合物から誘導され、精神と行動の著しい変化および依存性と耐性の可能性を伴う強力な鎮痛作用をもつすべての薬物を指す。最近は、合成あるいは天然の薬物で、メペリジンやフェンタニルとその誘導体など、あへんあへん誘導体と作用が類似しているものすべてをさす(ステッドマン医学大辞典より抜粋)。

法律上の麻薬とは、“麻薬及び向精神薬取締り法(平成2年に従来の麻薬取締法より改正)”第2条により「別表1に掲げる物」として指定されたものをいう。アヘンチンキ、モルヒネ塩酸塩、コデインリン酸塩、コカイン塩酸塩、フェンタニル、リゼルギン酸ジエチルアミド(LSD)などがある。麻薬の規制については、国連による国際的統制がとられているが、麻薬の指定成分は各国で異なる(近年、日本では平成18年に医療用麻酔薬のケタミンが麻薬に指定された)。一方、覚せい剤大麻向精神薬麻薬とは区別され、それぞれに法的規制が定められている。なお、麻薬の原料となるけしやあへん(けしの抽出物:医薬品として加工されたものを除く)は別途“あへん取締法”による規制を受ける。

医療用麻薬には優れた鎮痛・鎮静効果があり、終末期医療における疼痛管理などにおいて必要不可欠であるが、その不適切な使用(乱用)が社会的問題となっている。“麻薬及び向精神薬取締り法”は、「麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡し等について必要な取締りを行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉の増進を図ること(第1条)」 を目的としている。(2008.5.14 掲載)(2014.7.更新)


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