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腸炎ビブリオ

 

Vibrio parahaemolyticus

グラム陰性通性嫌気性桿菌で,鞭毛をもち,1~8%の食塩添加培地で増殖する.栄養,温度などの条件がそろえば8~9分という速さで増殖する.しかし,淡水で溶菌し,10℃以下では発育せず,4℃以下の低温または60℃以上の熱に弱く,煮沸で瞬時に死滅する.1980年代までは腸炎ビブリオが細菌性食中毒の大半を占めていた.現在でも、非常に多い細菌性食中毒原因物質の一つである.腸炎ビブリオによる食中毒は,魚介類およびその加工食品により発生することがほとんどで,毎年,食中毒患者数の上位の原因物質となる.病原因子としては,神奈川現象を起す耐熱性溶血毒やその類似溶血毒のタンパク質性の毒素がある.潜伏期間は12時間程度で,主症状としては激しい腹痛,水様性の下痢がみられる.また発熱(38℃程度),吐き気もみられることもある.死亡することはまれで、一般的に2~3日でほぼ回復する.「食品衛生法」で,食中毒が疑われる場合は,24時間以内に最寄りの保健所に届けることが義務づけられている.(2005.10.25 掲載) (2009.1.16 改訂)


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