cell
外部の環境を隔離する膜構造に囲まれ、内部に自己再生能を備えた遺伝情報とその発現機構を持つ生命体である。単細胞生物では細胞そのものが個体となるが、多細胞生物においては細胞は組織を構成する生命の基本単位である。細胞分裂静止期に核膜に包まれた核をもつ細胞を真核細胞、もたない細胞を原核細胞という。遺伝情報の実体としては、DNAを共通に用いている。DNAは原核細胞では細胞質に存在するが、真核細胞では核膜で囲われた核構造内でヌクレオソーム構造を形成している。核内には、主にリボソームRNAを合成している核小体がある。真核細胞の細胞膜に囲われた細胞質には、主にATPを供給するミトコンドリア、タンパク質合成に携わるリボソームと小胞体、分泌顆粒を形成するゴルジ体、不要物を分解するリソソームのほか、ペルオキシソームや葉緑体(植物細胞のみ)などの細胞小器官が混在している。細胞全体の形態は、微小管やマイクロフィラメントなど細胞骨格と呼ばれるタンパク質集合体によって保持されている。原核細胞や植物細胞では、細胞膜の外側に細胞壁があり細胞形態の決定に役立っている。細胞を表す“cell”の由来は、17世紀、ロバート・フックがコルクの小片を観察し、多数の中空構造を小部屋を意味する“cell”と命名したのが始まりとされる。(2006.10.11 掲載)(2014.7.更新)
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外部の環境を隔離する膜構造に囲まれ、内部に自己再生能を備えた[[遺伝]]情報とその発現機構を持つ生命体である。単[[細胞]]生物では[[細胞]]そのものが個体となるが、多[[細胞]]生物においては[[細胞]]は組織を構成する生命の基本単位である。[[細胞分裂]]静止期に核膜に包まれた核をもつ[[細胞]]を真核[[細胞]]、もたない[[細胞]]を原核[[細胞]]という。[[遺伝]]情報の実体としては、[[DNA]]を共通に用いている。[[DNA]]は原核[[細胞]]では[[細胞]]質に存在するが、真核[[細胞]]では核膜で囲われた核構造内でヌクレオソーム構造を形成している。核内には、主に[[リボソーム]][[RNA]]を合成している核小体がある。真核[[細胞]]の[[細胞]]膜に囲われた[[細胞]]質には、主に[[ATP]]を供給する[[ミトコンドリア]]、タンパク質合成に携わる[[リボソーム]]と[[小胞体]]、分泌顆粒を形成する[[ゴルジ体]]、不要物を分解するリソソームのほか、ペルオキシソームや葉緑体(植物[[細胞]]のみ)などの[[細胞]]小器官が混在している。[[細胞]]全体の形態は、[[微小管]]や[[ミクロフィラメント]]など[[細胞骨格]]と呼ばれるタンパク質集合体によって保持されている。原核[[細胞]]や植物[[細胞]]では、[[細胞]]膜の外側に[[細胞]]壁があり[[細胞]]形態の決定に役立っている。[[細胞]]を表す“cell”の由来は、17世紀、ロバート・フックがコルクの小片を観察し、多数の中空構造を小部屋を意味する“cell”と命名したのが始まりとされる。(2006.10.11 掲載)
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