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第一相試験

 

第1相試験フェ-ズ1、Phase 1

臨床試験のうち、健康な成人ボランティア(健常人、通常は男性)を対象として、主に治験薬の安全性および薬物の体内動態について確認するための試験。薬剤の量を徐々に増やしていく「漸増法」による試験、用量を固定して毎日定期的に投与する「反復投与試験」などがある。前臨床試験にて「サル」や「ラット」などの実験動物に投与され安全性が確かめられてきた治験薬を、第一相試験で、初めて人体に投与することになる。

健康な成人の場合、疾患患者に比べ、比較的短期間に治験参加者を集めやすいこと、また他の薬剤を服用している可能性が低く、治験薬の安全性・薬物動態を確認しやすいこと、採血やその他の頻繁な検査に耐えることができるという有利な点がある。ただし、抗癌剤の場合は毒性が強い薬であることが多く、健常者の健康を害してしまう可能性があるため、第一相試験から癌患者を対象に行われる。まだ、人体による安全性が未確認の段階であるので、通常は妊娠の可能性のある女性をさけ、男性で行われる。しかしながら、女性向けの薬などの場合は、閉経後の女性を対象とした第一相試験が行われることがある。また、薬物動態に男女差がある場合もあり、最近は女性を含めた第一相試験も行われてきている。症状が「軽度」であり、治療が必要と判定されるほどで無い患者を、「健常人」として、第一相の試験に参加させることもある。

安全性に注意して、第一相試験が行われるが、2006年に英国でおきたモノクローナル抗体治験薬TGN1412の治験事故のように、重大な副作用がこの段階で生じてしまうこともあリ得る。 第一相試験」、「第二相試験」、「第三相試験」の実施基準として、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(GCP省令)が定められている。 (2007.8.31 掲載)


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