薬物には体内で効果を発揮するための有効治療濃度範囲がある.患者の薬物血中濃度を測定し,薬物動態学的な解析をもとに最適な薬用量,投与法を設定する手法.
TDMは個々の患者に適した投与設計を行い,適正な薬物療法を行うための血中薬物濃度を測定し解析することである.①薬物体内動態の把握,②医薬品の適正量の投与,③多剤併用の可否,④中毒・副作用の早期発見,⑤ ノンコンプライアンス(指示どおりの服薬をしないこと)の確認などをして,適正な薬物療法が行える.対象薬剤には,治療有効域の狭い薬剤や中毒域と有効域が接近し,投与方法・投与量の管理の難しい薬剤があげられる.(2005.10.25 掲載) (2009.1.16 改訂)