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抗体

 

antibody, 免疫グロブリン,イムノグロブリン

抗原刺激によって生体内に誘導されるタンパク質で、抗原と特異的に結合する性質を持つものの総称。B細胞によって産生され,その大部分は血清中のγグロブリン画分に存在する.分子量5~7万の H鎖(重鎖)と2.3万のL鎖(軽鎖)と呼ばれる2種類のポリペプチドがジスルフィド結合し,さらにそのH鎖部分が結合して合計4本のポリペプチドからなる基本構造を持つ。ヒトやマウスではH鎖の違いから,IgG,IgM,IgA,IgE,IgDの五つのクラスに大きく分類される.L鎖およびH鎖は,約110個のアミノ酸からなる類似したドメイン構造をそれぞれ2個および4~5個もっており,それぞれのN末端側のドメインが抗原との結合部位を形成している.この部分はアミノ酸配列がさまざまに変化するため可変部と呼ばれ,一方それ以外のドメインは一定の配列を保つため定常部と呼ばれている.免疫グロブリンをパパインで分解すると,抗原結合活性をもった2個のFab部分と,それ以外のFc部分1個が得られるが,後者は異物を処理するときに重要な補体の活性化や食細胞への結合などに関与し免疫グロブリンの生物活性を担っている.健常なヒト血清中にはさまざまな病原体に対する抗体が含まれているため,血清から免疫グロブリン画分を精製した免疫グロブリン製剤(主成分はIgG)は,感染症の予防や治療の目的で臨床的に使われている。(2005.10.25 掲載) (2009.1.16 改訂)


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