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分離の法則

 

law of segregation

エンドウの種子の形に、滑らかなものとしわがあるものの2種類存在することに着目したメンデルは、それぞれの純系を交雑することにより、子の世代(F1)の種子の形質を観察した。その結果、いずれも滑らかな種子であった。さらにこのF1同士を交配させて得られた子の世代(F2)の種子の形質を観察したところ、種子の形質は滑らかなものとしわのあるものとが、約3:1の比であらわれた。この結果に対する解釈として、Rr(「滑らか」を表す遺伝素因をR、「しわ」を表すものをrとする)という遺伝形質を持つもの同士を交配させた場合、F1の配偶子にはRとrが1:1で分離され、F2世代の遺伝形質は、RR:Rr:rrが1:2:1で生じたために、上記のような比率の種子の形質が現れたと、考えた。このことは減数分裂に応じて配偶子を生じる際、Rあるいはrという要素が性質を変えることなく分離されることを意味している。対立形質を表す遺伝素因は減数分裂により分離され配偶子に分配されることを、分離の法則という。メンデルの法則のひとつである。現在では、対を成す相同染色体に乗っている対立遺伝子は、別々の配偶子に分離され、接合(受精)によって生じた接合体(受精卵)で、新しく組み合わされた対立遺伝子の組み合わせ(遺伝子型)により、表現型が決定すると考えられている。メンデルの実験では、ひとつの形質に対し、2種の対立遺伝子が存在するものについて検討されていたが、実際には、ヒトの血液型のように2種類の対立遺伝子(複対立遺伝子)の組み合わせにより、表現型(血液型)が決定される場合もある。(2006.6.29 掲載)


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