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ヒスタミン

 

histamine

 L-ヒスチジンからヒスチジンデカルボキシラーゼにより脱炭酸されて生成する生体アミン。ほとんどは組織の肥満細胞(マスト細胞)と血液中の好塩基性白血球に、ごく一部が神経にも存在する。肥満細胞からは、抗原刺激により細胞膜上のIgE受容体を介して、あるいは物理的刺激、化学的刺激、薬物などで遊離される。H1-H4の4種類のヒスタミン受容体が知られている。いずれも7回膜貫通型受容体(GPCR)である。H1受容体はGq/11タンパクを介してホスホリパーゼCと共役する。内皮細胞からのNO、PGI2など血管弛緩因子の放出、血管透過性の亢進、気管支平滑筋の収縮、消化管の収縮などの作用を発揮する。H2受容体はGsタンパク質と共役しアデニル酸シクラーゼを活性化しcAMPを生成する。胃の壁細胞からの酸分泌を促進する。H3受容体は中枢ヒスタミン神経のシナプス前部にあり、ヒスタミンの遊離を調節する自己受容体として見出された。(2005.12.15 掲載)(2009.1.16 改訂)(2014.7.更新)


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