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トルサード・ド・ポアント

 

Torsades de pointes

 トルサード・ド・ポアントは心室性頻拍の一種であり、QRS complexがねじれながら続いているような心電図波形を示す不整脈である。心臓のポンプ機能を著しく低下させ、アダムス-ストークス発作や心室粗細動へ移行し突然死を招くことがある予後不良の不整脈である。発作時には心電図で容易に確認でき、非発作時にはQT延長がよくみられる。

 QT延長の原因は、心筋の各部位での脱分極後の再分極の遅れ・不応期延長にある。延長の程度は各部位ごとにバラツキがあり、新たに刺激を与えなくても興奮が自動的に繰り返される“リエントリ-回路”ができやすい。この不安定なリエントリ-回路の結果が“多形性心室性頻脈”であり、その典型が“トルサード・ド・ポアント” である。医薬品による心電図のQT間隔延長が,トルサード・ド・ポアントの心室頻拍や突然死といった重篤な副作用を誘発する可能性があるため,医薬品開発過程で重要視されている。QT延長をおこす医薬品には、抗不整脈薬(キニジン、アジマリン、ジソピラミド、プロカインアミド、ジソピラミド、シベンゾリン、アミオダロン、アプリンジン、フレカイニド、ピルジカイニド、ベプリジル)、向精神薬(クロルプロマジン、レボメプロマジン、プロペリシアジン、ブチロフェノン系 ハロペリド-ル、スピペロン)、抗ヒスタミン薬(テルフェナジン、アステミゾ-ル、エバスチン) 、頻尿治療剤 (プロピベリン) 、(スパルフロキサシン) などがある。(2005.12.15 掲載)(2009.1.16 改訂)


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