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インクレチン

 

incretin

炭水化物や脂質の摂取後に消化管細胞より分泌され、グルコースによる膵臓からのインスリン分泌を増強させる消化管ホルモン。GLP-1(グルカゴンペプチド-1)とGIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド glucose-dependent insulinotropic polypeptide)が知られている。血液中のグルコース濃度上昇に応じて膵臓から分泌されるインスリン量は、グルコースを経口投与した場合のほうが経静脈投与時よりも多い。このことから、消化管から分泌されインスリン分泌を増強する因子としてインクレチンがみいだされた。インクレチン血糖依存的なインスリン分泌作用は,従来の血糖下剤インスリン製剤とは異なった新しい糖尿病治療薬の機序として期待されている。

GLP-1はグルカゴンと同じ遺伝子から作られるペプチドであり、GLP-1(7-36)アミド や、GLP-1(7-37) が血液中に検出される。GLP-1あるいは類似構造体は、欧米では医薬品として承認されている。GLP-1はDPP(ジペプチジルペプチダーゼ)-IV(CD26とその可溶性分子)により分解され失活し、血中半減期は5分程度である。GLP-1の血中濃度を保つDPP-IV阻害薬の開発も進められて、欧米では既に承認されたものがある。GLP-1の作用として、グルコース依存性インスリン分泌促進、膵臓β細胞増殖作用、グルカゴン分泌抑制作用、胃排泄能抑制作用、中枢性食欲抑制作用がある。(2007.8.31 掲載)


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