alkaloid
アルカロイドは元来、植物由来の窒素を含む有機塩基類で、強い生物活性を有する化合物群と定義されていた。しかし、テトロドトキシンやサキシトキシンのように動物や微生物が産生する有害な含窒素化合物や、幻覚剤であるLSDなど非天然型の化合物もアルカロイドに含めることが多い。顕著な生物活性を示さないものや、痛風治療薬であるコルヒチンのように窒素がアミドになっているため塩基性を示さないものも一般にアルカロイドと呼ばれている。そこで最近では、「アミノ酸や核酸など別のカテゴリーに入る生体分子を除いて、広く含窒素有機化合物」をアルカロイドと定義づけしている。微量で多彩な生物活性を示すことから医薬品として用いられているものも多く、また新たな医薬品開発のためのリード化合物としても重要である。生合成的には、アミノ酸を出発物質とするアミノ酸経路によって生成される真性アルカロイド(モルヒネ、アトロピン、キニーネ、コカインなど)と、非アミノ酸由来のプソイド(シュード)アルカロイド(エフェドリン、アコニチン、ソラニンなど)に分類される。(2006.10.17 掲載)(2014.7.更新)
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[[アルカロイド]]の定義は元来、天然の窒素を含む有機塩基類で、動物に直接作用し、多少とも毒性を発揮する物質群とされ「植物由来含窒素塩基性有機化合物」とされていた。しかし、実際には[[テトロドトキシン]]やサキシトキシンの様に動物や微生物にも存在し、幻覚剤であるLSDなど非天然型にも使われ、毒性のないものもあり、また、[[痛風]]治療薬であるコルヒチンのように窒素がアミドになっていて塩基性を示さないものも含まれる。そこで最近では、「[[アミノ酸]]や核酸など別のカテゴリーに入る生体分子を除いて、広く含窒素有機化合物」と定義づけされている。微量で多彩な生理活性を示すことから医薬品として用いられているほか、新たな医薬品開発のためのリード化合物としても重要である。生合成は[[アミノ酸]]を出発物質とする[[アミノ酸経路]]によって生成される真性[[アルカロイド]](モルヒネ、アトロピン、キニーネ、[[コカイン]]など)と、非[[アミノ酸]]由来のプソイド(シュード)[[アルカロイド]]([[エフェドリン]]、アコニチン、ソラニンなど)に分類される。(2006.10.17 掲載)
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