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おたふくかぜ

 

mumps

ムンプスウイルスの感染による小児の急性感染症で、耳下腺を主とする唾液腺が腫脹するので流行性耳下腺炎とも呼ばれている。ウイルスは唾液腺で増殖し、患者の唾液により飛沫感染する。潜伏期間は18日前後で、3~5日間発熱頭痛、倦怠感などの症状が出た後、両側もしくは片側の耳下腺が腫脹し、次第に消失する。世界的に広くみられる感染症であり, 2~15歳の年齢層までに大多数は感染を経験する.一度罹患すれば終生免疫が得られる.成人が感染すると症状は通常重くなる。予防には弱毒生ワクチンが用いられる。おたふくかぜワクチンと風しん,麻しんに対するワクチンを組み合せたMMR三種混合ワクチンが導入されていたが,おたふくかぜワクチンに含まれる成分が原因で頭痛や高熱,嘔吐などを起す無菌性髄膜炎が多発したと報告されたため,1993年以後国内でのMMR三種混合ワクチンの予防接種は中止された.(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)


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