β-sheet、β-pleated sheet、βシート構造
タンパク質はアミノ酸がペプチド結合(-NH-X-CO-NH-X-CO-NH-、ペプチド鎖)で連なった構造である。このペプチド鎖中のH(水素)とO(酸素)は水素結合で引き合う性質があり、これがタンパク質の形を決める大きな要因である。ペプチド鎖が殆ど伸びきった状態でつながり、これらが数本平行または逆平行に重なった際に、あるペプチド鎖のC=O基のOと隣のストランドのN-H基のHが水素結合して出来たプリーツシート(ひだ状の板)構造をβシート(構造)という。βシートの作りには2種類あり、並んだペプチド鎖の向きが同じ平行シート、お互い逆の向きである逆平行シートがある。平行βシートでは水素結合の距離が一定であり、逆平行βシートでは水素結合距離が近い個所と遠い個所が交互に現れる。アミノ酸側鎖の置換基はこのシートに対し上下に交互に突き出す形となる。(2006.1.20 掲載)