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α受容体拮抗薬

 

α遮断薬 αブロッカー

アドレナリンのα受容体に拮抗してアドレナリン作動性神経の影響を遮断する薬。アドレナリンα受容体はさらに、α1受容体とα2受容体のサブタイプに分類される。非選択的α受容体拮抗薬であるフェントラミン、トラゾリンは褐色細胞腫の診断、末梢循環障害の治療などに用いられることがある。副作用に心臓作用(頻脈、不整脈)、消化管刺激作用がある。選択的α1受容体遮断薬(プラゾシン、ドキサゾシン、ブナゾシン)は抵抗血管・容量血管を拡張させ前末梢抵抗が低下して血圧の持続的降下をおこす。α2受容体遮断を介する心臓刺激作用が弱く降圧薬(高血圧治療薬)として用いられる。タムスロシンは強力なα1受容体拮抗薬であり、下部尿路平滑筋への作用が強く前立腺肥大に伴う排尿障害に用いられる。α2受容体遮断薬にヨヒンビンがある。シナプス前膜のα2受容体を遮断し、交感神経興奮で遊離されるノルアドレナリン量を増大させる。(2007.3.9 掲載)


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