中国製ダイエット食品に含まれる化学物質N-ニトロソフェンフルラミン

 中国製ダイエット食品にN-ニトロソフェンフルラミンが混入し、大きな健康被害をおこした。 フェンフルラミンはアメリカで食欲抑制剤として市販されていたが、 97年に心臓に異常をきたすとの報告に基づいたFDAの勧告により企業が自主回収し、現在では市販されていない。 フェンフルラミンをニトロソ化することで、N-ニトロソフェンフルラミンは容易に合成できる。 生体内で容易にニトロソ基がはずれてフェンフルラミンが生成し、食欲を抑える働きをすることを期待したのかもしれないが、 生体内に取り込まれた化合物からニトロソ基がとれることは普通は起らない。それどころか、一般にN-ニトロソ化合物は、 肝臓で代謝を受けてアルキル化剤として分類される毒性物質に変換される。急性毒性としては肝障害などを起し、 慢性的な摂取により発がん性を示すことが多い。従って、N-ニトロソフェンフルラミンは、肝毒性はもちろん、 発がん性をもつことも考えられる。くすりに頼ってやせようとすることは、やはり正しくないということである。
【引用文献】
・The Merck Index, 13th ed., p.4001, 2001.
・Physician's Desk Reference, 52nd ed., p.2420, 1998.

共立薬科大学 望月正隆

 




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