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GTP結合蛋白質

 

G-protein

Gタンパク質はGTPアーゼに属する、グアニンヌクレオチド結合タンパク質の略称。100k Da前後の膜受容体関連ヘテロ三量体Gタンパク質と、Rasの様な低分子量Gタンパク質(20-30k Da)があり、両者とも情報伝達(シグナル)カスケードに関連している。

三量体Gタンパク質はαサブユニット(39k – 52k Da)、βサブユニット(約35kDa)およびγサブユニット(約 10kDa)からなるヘテロ三量体である。7回膜貫通型受容体(Gタンパク質共役型受容体GPCR)に共役している。αサブユニットはGDPまたはGTPと特異的に結合することが出来る。通常βサブユニットとγサブユニットは強く結合している。受容体が活性化していない状態では、αβγサブユニットが結合している。アゴニスト受容体に結合するとαサブユニットに結合しているGDPとGTPの交換反応がおこり、GTP結合型αサブユニットとβγサブユニットに解離する。これらのサブユニットは、標的タンパク質・酵素を活性化し、シグナルを下流へと伝達する。その後、αサブユニットに結合したGTPは、αサブユニットのGTPase活性により分解されてGDPとなり、再びβγサブユニットと結合し、不活性型の三量体を形成する。三量体Gタンパク質はαサブユニットの機能および遺伝子の相違から、Gs,Gi/o,Gg/11,G12/13のサブファミリーに分類されている。GsとGiは、それぞれアデニル酸シクラーゼを促進あるいは抑制する、GqはホスホリパーゼCβを活性化する。

三量体Gタンパク質は、GPCRのリガンド(生理活性アミン類、神経性アミノ酸、生理活性ペプチド類、エイコサノイド類、脂質メディエーター類、ケモカイン類など)によって活性化される。ある種の細菌毒素はGタンパク質に直接影響を与えることが知られている。コレラ毒素はGsαのADPリボシル化をおこし、Gsは受容体刺激無しに活性化状態を維持し、アデニル酸シクラーゼを活性化しつづける。一方、Gi/oは百日毒素によりADPリボシル化をうけ、受容体に共役する性質を失う。(2007.3.9 掲載)(2014.7.更新)


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