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GCP

 

Good Clinical Practice

医薬品の臨床試験の実施の基準。1997年3月27日に厚生省(現厚生労働省)が出した省令(厚生省令第28号・1997年4月1日施行)。被験者の人権と安全性の確保、臨床データの信頼性の確保をはかり、治験臨床試験)が倫理的な配慮のもとに科学的で適正に実施されるための基準が示されている。それまでにも、1989年10月2日通知(1990年10月施行)された「医薬品の臨床試験の実施に関する基準」(GCP)があったが、あくまでも「通達」であり法的拘束力が無かった。しかし、新たに制定されたのは、「省令」であるため、臨床試験に関わる医療機関、製薬企業(依頼者)、医薬品開発受託機関およびそれらの関係者が臨床試験の実施に当たって、これに違反した場合は、法的に罰せられることになった。両者とも略称は「GCP」であるため、区別するために後者を法的有効性を強調し「省令GCP」または「新GCP」と呼ぶ場合がある。名称も「実施に関する基準」から「実施の基準」となり、よりその効力を強調している。特に、臨床試験に参加する患者にとって重要な点は、その第50条に「治験責任医師等は、被験者となるべき者を治験に参加させるときは、あらかじめ治験の内容その他の治験に関する事項について当該者の理解を得るよう、文書により適切な説明を行い、文書により同意を得なければならない」と規定されていることである。それまでは「口頭による同意」も認められていたが、「文書による同意」しか認められなくなった。そしてその文書には、「説明を行った治験医師等及び被験者となるべきものが日付を記載して、これに記名なつ印し、又は署名しなければ、効力を生じない」(同第52条)と規定されている。 はじめに医師が説明をし、さらにCRC(clinical research coordinator)という薬剤師や看護師などの治験コーディネーターが時間をかけて患者に説明をしている。この治験を行う場合には、ヘルシンキ宣言を遵守し、治験という医学研究を行う上での医師の倫理のもと、参加する患者の権利を守っている。2003年6月、薬事法改正において、これまでの企業が行う治験に加えて、医療機関・医師が主体となって治験を行う、いわゆる医師主導の治験の制度化がなされ、新GCPの改正が行われて、医師も企業の場合と同等の責務を負うことになった。 なお、GCPは治験のほか、製造販売後臨床試験実施時の遵守基準としても準用されている。 (2007.1.22 掲載)


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