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麦角アルカロイド

 

ergot alkaloid

小麦・ライ麦などに寄生する麦角菌(Claviceps purpureaなど)により産生されるアルカロイド.麦角菌に感染した穀物は穀粒の代わりに硬化部位(菌核)を形成し,これが麦角と呼ばれる.麦角アルカロイドにはリゼルグ酸,エルゴタミン,エルゴメトリン,エルゴクリスチンなどがある.構造的にはリゼルグ酸を共通骨格とし,エルゴタミン,エルゴメトリン,エルゴクリスチンはこれに3種以上のアミノ酸が集まった環状ペプチド構造をもち,ペプチド麦角アルカロイドとも呼ばれる.アドレラリン、セロトニン、ドパミン受容体に作用するものが多い。エルゴタミンは血管収縮作用をもち片頭痛治療薬として使われた。心血管系の副作用がある。エルゴメトリンは子宮の平滑筋を収縮させ、陣痛促進や分娩後の子宮出血抑制に用いられた。麦角アルカロイドより合成されたリゼルギン酸ジエチルアミド(リセルグ酸ジエチルアミド;LSD25)は主として知覚、ことに視覚領域を主とする多彩な幻覚、陶酔感や陽気な気分、逆に不安な抑うつをきたす。乱用により脳障害をおこし、精神病症状や自殺傾向を生じる場合がある。(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)


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