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遺伝子多型

 

genetic polymorphism

同一種に属する生物であっても個々のゲノムの塩基配列は多種多様である。その変化は、表現型に病的影響を与える場合と与えない場合とがあるが、後者で人口の1%以上の頻度で存在する遺伝子の変異を遺伝子多型という。多型を生じる原因は、種内に生じる各種の突然変異、すなわち塩基がほかの塩基に置き換わる“置換”、塩基が失われる“欠失”、塩基が入る“挿入”や“重複”および遺伝的組換えなどである。ひとつの塩基が他の塩基に置き換わっている一塩基多型(SNPs)が遺伝的背景の個別化マーカーとして有用視されている。ヒトゲノムを個人個人で比べると0.1%の塩基配列の違いがあり,全ゲノム中には,300万~1000万箇所のSNPsがあるといわれている.同義コドンの多型ではアミノ酸配列の変化を生じないため、サイレント突然変異(同義突然変異)となる。遺伝的多型が、非同義突然変異であれば、タンパク質機能の低下や機能欠如、異常タンパク質の出現などにつながる場合もある。特に薬物代謝酵素では、酵素活性の低下や欠如、非定型酵素や異常酵素の出現といった表現型となる。酵素遺伝子の5′上流やイントロンに変異があり、mRNA量や酵素タンパク質量に影響を及ぼす変異もみつかっている。(2005.10.25 掲載) (2009.1.16 改訂)


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