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ペルオキシソーム増殖剤活性化レセプター

 

peroxisome proliferator-activated receptor

核内レセプタースーパーファミリーのメンバーの一つ.現在までにα,γ,δ(β)の三つのサブタイプが報告されている.最初に発見されたαサブタイプ(PPARα)がペルオキシソーム増殖剤であるフィブラート系薬剤により活性化されたことからその名が付いた.炭化水素,脂質,タンパク質等の細胞代謝細胞の分化に密接に関与している転写因子群であるとされている。いずれのサブタイプもレチノイン酸Xレセプター(RXR)とヘテロ2量体を形成してAGGTCA配列が二つ繰り返したペルオキシソーム増殖剤応答配列(PPRE)に結合する.

PPARαは肝臓や褐色脂肪組織、心臓、腎臓で強く発現しており,遊離脂肪酸やロイコトリエンB4などを生理的なリガンドとして活性化され,ペルオキシゾームの増生を通じて血中トリグリセリド濃度の低下を導く。外因性リガンドとしてはベザフィブラート,クロフィブラートなどのいわゆるフィブラート系の薬物、プラスチック可逆剤がある.標的遺伝子のほとんどは脂質代謝関連の遺伝子であり、高脂血症改善薬の主要な標的となっている。

PPAR-γには3つのフォームが知られている PPAR-γ1は心臓,筋肉,結腸,腎臓,膵臓,脾臓を含む多くの組織、PPAR-γ2はPPAR-γ1よりも30アミノ残基だけ長く,主に脂肪組織、PPAR-γ3はマクロファージ,大腸,白色脂肪組織で発現している.15-デオキシプロスタグランジンJ2を生理的リガンドとして活性化され,脂肪細胞分化に必須の転写因子であり、筋肉でのグルコース取り込みを活性化する。PPAR-γは組織のインスリン感受性を亢進させる糖尿病治療のターゲットの一つとなっているほか,免疫過程への関与も指摘されている。外因性リガンドとしてはロシグリタゾンやピオグリタゾンのようなチアゾリジン系の薬剤があり、これらの薬物によるインスリン抵抗性の改善に関与すると考えられている. PPARδは調べられたすべての臓器で発現している.長鎖脂肪酸がリガンドとして作用することが報告されているが,その機能についてはよくわかっていない.(2005.10.25 掲載)(2009.1.16 改訂)


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