日本薬学会 薬学用語解説 日本薬学会
 参考文献  使い方
当サイトの掲載情報の正確性については万全を期しておりますが、本会は利用者 が当サイトの情報を用いて行う一切の行為について何ら責任を負うものではありません。

ケトン体

 

ketone body

 脂肪の分解により肝臓で作られ、血液中に放出されるアセトン、アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸のことをまとめてケトン体という。ケトン体の特徴は(1)水溶性であり,血液中で脂肪酸のように特別な運搬タンパク質を必要としない。(2)TCA回路や呼吸鎖の処理が追いつかないときに,肝臓で合成され,他の臓器に配られる。(3) 骨格筋,心臓,腎臓などでエネルギー源となるが、肝臓では利用出来ない。体内にケトン体が増加する状態をケトーシス(ケトン症; ketosis)といい、特にアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸は比較的強い酸であるためケトアシドーシスケトン体の蓄積により体液のpHが酸性に傾くこと; ketoacidosis)とも呼ばれている。糖尿病、高脂肪食、絶食(または飢餓)、運動、外傷や大手術など、エネルギー補給のためにブドウ糖や、グリコーゲンのような糖質よりも脂質を利用している際にケトアシドーシスは見られる。一般に腎臓の障害がなければ、ケトン体は血中よりも尿中の濃度の方が高い。糖尿病患者の場合、尿ケトン体が陽性ならば管理状態は不良とされる。肥満者が絶食のような無理な食事制限をした場合や、健常人が激しい運動をした場合にも尿中ケトン体は陽性になる。(2005.12.15 掲載)(2009.1.16 改訂)


IndexPageへ戻る





Copyright© 2005-2008, The Pharmaceutical Society of Japan