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エナンチオマー

 

enantiomer 鏡像異性体

二つの分子がキラル(鏡像)の関係にあり,重ね合わすことができないとき,それらをエナンチオマーとよぶ.配置異性体の1種である乳酸(2−ヒドロキシプロパン酸)では2位の炭素から水素、メチル基、水酸基、カルボン酸へ出る四つの結合は正四面体の四つの頂点に向かっている.乳酸の分子模型を回転させてその鏡像を重ねようとしても,結合を切断しなければ,四つの置換基のうちの二つとしか重ね合わすことはできない場合がある.これらの立体異性体は重ね合わすことのできない鏡像であり,エナンチオマーとよばれる.有機分子においてキラリティーが生じる最も一般的な原因は四つの異なる置換基が結合している炭素原子や窒素原子の存在である.このような原子をキラル中心(不斉中心)という.分子内にキラル中心がない場合でも,分子内に対称面がないときはキラリティーが生じる.

 エナンチオマーは旋光度を除くすべての物理化学的性質が同じである。(2009.1.16 改訂)


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